MAKI UMEHARA
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nüans / アーティストコレクティブ
Projects by nüans (アナ・ハイデンハイン, エルマー・ヘアマン, 梅原麻紀)
2006年〜16年
拠点:主にドイツ西部・ラインラント地方. その他イスタンブール, ベルリン, 東京など
アーティストコレクティブ nüansは、当初コンセプチャルな方向性のプロジェクトをというドイツ人アーティストの意向もあり、個人の作品とは少し異なる内容とした。nüans(ドイツ・デュッセルドルフ, 2006年)のトークイベントで語られたnüansプロジェクトの方向性は次のとおりである。
《コンセプトとテクストを重視する。ほかのアーティストを招聘する。参加アーティストの作品は、nüansの展覧会やプロジェクトにおいて重要な意味をもつものである。マテリアルを用いた自分自身の作品ではなくできるだけコンセプトで作品を成立させる。》以後、アーティストが協働し実現するプロジェクトやキュラトリアル・プロジェクトが多く展開された。
[注]
グループプロジェクトを始めた2006年より、ドイツ人と梅原麻紀の間には意見の違いがあった。日本人の梅原がドイツに居住し、100%ドイツのやり方に則っていない場合は、双方の間に摩擦が生じた。梅原はドイツ人アーティストが重視したコンセプチュアルなプロジェクトを成立させるためにも論文を通してnüansのプロジェクトに対しコミットしたいと考えていたが、それはドイツ人のやり方とは違っていたのかもしれない。(梅原, 2025年)
[注] 在外研修助成の研究計画について / ポーラ美術財団 / 梅原麻紀(2006年〜07年)
研修計画は、主に梅原麻紀が在籍していた大学、あるいはその他の場所で作品制作・発表を行い、大学修了後、制作と並行して自主企画のプロジェクトを行うというものであった。個人による自主企画のプロジェクトについては、こう記している。
日常的場・非日常的場、公共空間・私的空間における表現を探求するために必要である。
卒業後のドイツ人とのコラボレーションについては記されていない。複数人で企画するプロジェクトを想定していなかったため、個人の滞在費・アトリエ代等の経費等を申請していた。後にドイツ人とともにプロジェクトの企画をすることになったが、最初からそのように考えていたわけではなく、様々な経過を経て、個人企画のプロジェクトではないかたちになっていった。実際には、次のページで述べる美術機関の後援により、「The Fit 展」(企画:M. H. Shamberg, nüans)などのプロジェクトを実現させることができた。
展覧会風景:タートル・プロジェクト by Michael H. Shamberg, nüans / ウォール・ペインティング by Kim Schoenstadt, "stair good" / nüans, デュッセルドルフ / キュレーター:Michael H. Shamberg, nüans / タートル・プロジェクト
In:展覧会カタログ & アーティストブックPROP: Proud to Be a V.I.P., nüans, 2007